☆特別編☆ 米国テキサス州オースチンでランス・アームストロングの足跡をたどる?

2002年は色々な意味でレースへの参加が厳しい状態なので、番外編として出張したときに乗ったAustinでの自転車練習の様子を上げてみようと思う。
なんか、日本での練習会とは全く違う雰囲気でかなり戸惑ったんですけど、御覧あれ。


2002年2月23日(土)
会社の同僚に地元の自転車クラブに所属している人がいて、週末に練習会に参加させてもらう事になった。
レンタル屋の開店時間が日曜日の練習時間に間に合わないので、土曜日にpick-up。レンタルしたのは、Lemond(いつのまにかTREK配下になったんですね)のブエノスアイレスという黄色を基調としたスチールフレーム。ホイールはRolfのVector Pro(W/O)。最近のスチールフレームなので、9.5Kg以下だろうか、総重量も抑えられていていい感じ。状態も良く楽しみは広がる。ただし、シューズがランニングシューズしかないので、ペダルがフラットペダルにトゥクリップしか装着出来ないのが惜しいところ。
しかし、こういうレベルのロードレーサーがレンタルできるのはすごいものです。ここはショップがレンタル屋も併設しているところで、何でもオフシーズンはアームストロングも近くに住んでいる友人と一緒に遊びに来ると言う。店員も自転車が好き、という感じで好感触。
"Bicycle Sport Shop (Austin)"

2月24日(日)
少し早めに集合場所(これが荒野の道路脇、という風情)に行ってみると、確かにずいぶん多くの人が来ている。合計男女合わせて40人くらいだろうか。見た目にはとても「それじゃ乗れないだろう」という感じの太った人もいたが、ストレッチなどを入念にやっている様子。そう言えば、日本よりもストレッチを入念に行っている人が多いようだ。
天気は快晴。朝は結構寒かったけど、スタートする9時ごろにはもう体感的には摂氏20℃程度になっていたようだ。ただし風が強い。道端の星条旗が完全に横を向いていたので、瞬間最大風速で10m近くまでいったかもしれない。
クラブ員の合計が500人を超えるという大きなクラブだけあって、流石に運営もオーガナイズされていた。この日のコースは3種類あって25/33/50マイルだった。どうやら、週末毎にコースが変わってしかもコースマップがウェッブからダウンロード出来るようになっている!これはすごい。
走る前にブリーフィングまで開催して注意点などをひとしきり説明した後、走るコースごとに集まってスタート。

実は昨日あたりから風邪引いてしまって調子が出ないので、最初は33マイルのコースで参加することにしたが、余りにもみんなのペースがばらばらで、しかもゆっくりなので何時の間にか集団の先頭になってしまった。集合はしたものの、その後は各自のペースで楽しむ、という日本の練習会とは全く雰囲気が違っている。この後最後まで姿を見なかった人も多い。このスタンスが大きく日本と違っているところかもしれない。
道は舗装が悪く、路面からの突き上げがかなりきつい。レンタルした自転車にはカーボンフォークが装着されていたが、それでも腕にかなりの振動を感じる。最初は、ほとんどフラットなコース。
最初の6マイルくらいで体調が戻ってきた(やっぱ、自転車馬鹿?)ので、33マイルコースのリーダーに50マイルのほうに合流することを宣言して先に行ってしまった50マイル参加者を追う。とにかく初めての道なので、誰かを早めに見つけてついていかなければならない。この分では前も各自の脚力に応じてばらばらに走っているんだろう。
ここからコースはアップダウンをこまめに繰り返すコースに。そして風が向かい風になってきて足にこたえるが、とにかく前を追う。本当に見渡す限り低い木で覆われた乾燥地帯が広がるだけの風景。この感じは多摩ニュータウンのアップダウンのコースで周りに何も無い吹き抜けの風が吹くという趣。時折民家やガソリンスタンドと併設しているハンバーガーショップや小さな店を見かけるが、気持ちよく風が抜けていく道だ。ということは自転車にとっては結構つらい状態なんですね、これは。しかも、風が舞っているのでどこを通っても基本的に向かい風か横風。そんな状態が結局最後まで続いた。

やっと、前を捕まえたところで一旦休憩。スニッカーズをその後の為に購入して先へ。ここから一人の参加者と一緒にしばらく進む。でも実情は上りで彼がすぐに遅れ、抜き去ったのを後から遅れを下りと平地で彼が盛り返すといった展開で大抵前を引いていたような。
聞いてみると、ロードレーサーで50マイルも1度に乗るのは初めてと言う。それでも上りでの遅れを平地で戻してくるから体力はあるんだろうな。トップチューブの長さは57だそうだ。やっぱやつら、デケーっす。

相変わらず路面状況は悪く、風は舞う中、交通は流石に少ない。でも抜いていく車のスピードはかなり速いので、時折煽られる事もあった。点在する民家も道路沿いにあるわけではなく、当然道端に現れるポストがあるから存在がわかるだけで実際は10m以上奥に引っ込んでいる。どこに家があるのか車に乗っていたら間違いなく通り過ぎてしまうだろう。この道、田舎道なので当然夜道を照らす電灯など無いので、夜は完全にアウト。全く目印など無い。どうやって生活しているんだろう?
(それとも夜出かけることなんて無いのか?)
道路近く(脇ではない)にある門には星条旗がはためいているケースが多いのも目に付いた。昨今の愛国心向上の影響だろうか?

当然初めてのコースでレンタルバイクにはメーターなどあるはずも無く、頼りはスタート時に渡された地図のみ。時々、既に遅れ始めていた先程の彼や追いついた人たち等の一旦は引き離した後方の人を待ってコースを確認しながら、そんな田舎道をひたすら進む。
9マイル(14.6km)以上の一本道ってかなりキツイですね。それが今日は2回もあって2回目は完全な向かい風で途中から一人旅。更に後半は民家さえ見当たらない完全な荒野。体力的にもきつかったけど、精神的に参りました。
この2回目の9マイル一本道で次第に路面からの振動で疲労が蓄積してきたのと共にハンドルの幅が自分には広すぎたのか、上半身も疲れてきた感じでスピードが上がらない。ここを過ぎたらすぐに出発点まで戻れた。

体力的にきつかった(後で顔を拭くと、汗が結晶化した塩がびっしりこびりついていた)し、最後は精神的にもつらかったけど、もう一度走ってみたいものです。次は最低でもシューズは必須ですね。

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