2005年11月3日

静岡県富士スピードウェイ−富士チャレンジ200

結果(44周)29位(5h:14m:52s)/935人出走

5時前に藤井さんに拾ってもらって一旦KMCで他の人と合流していざ出発。しかし御殿場の先で発生した事故による通行止めを食らって大渋滞にはまったものの無事8時過ぎに現地到着。とっとと着替えてピットへ。この時点では晴れ間も覗いていたのでアームウォーマーにニーウォーマーのみを追加で装着で出走。この時点では走り終わった後のことはすっかり頭から抜けておりました。

9時半のスタートのはずが、9時過ぎには既にコース上に参加者が並び始めていました。今回はソロ200/100Kmの参加者だけで2000人弱(!)もいるので、少しは前のほうに並びたかったけど、それは叶いませんでした。何とか列の中段あたりに入ったけど、実際に動き出したのは結局号砲から2分経過後。動き出しても前が詰まってなかなかスピードも上げられません。ローリングスタートのはずなのに前回同様にまたしても先頭の姿さえ見えないままでした。
最初から前に抜けるためには次々と左右に現れる動くパイロンを交わしながらの走行になってしまいました。特に登りになると早くもふらついている人がいる状態で非常に危険を感じます。そして自分と同じようなペースの人を見つけることも無く単独で周回を重ねます。

新装された富士スピードウェイの一番大きな変更点は以前はダンロップコーナーからそのまま最終コーナーに向って登っていたのが、その手前に2つの大きなコーナーが新設されて勾配が緩くなった事でしょう。車の場合はコーナーが増えてきつくなったかもしれないけど、自転車にとってはこの程度のコーナーは何でもなく、斜度が緩くなったので難易度は低くなった印象です。その為、1周あたりの距離が伸びたにもかかわらずラップタイムも以前より速いようです。

相変わらず良い集団は無く単独での走行が続きます。単独で最後まで行けるわけも無い、何とか集団を見つける必要があります。そして・・・とうとう特急列車が見つかりました!

7周目のネッツコーナーを過ぎようとした時にに早くも後方から先導バイクが迫ってきました。その集団の先頭にいたのは橋川さん@キナンCCDでした。ゴリゴリ集団の先頭を引くその姿を見た時は一瞬躊躇しましたが、「行けるだけ行ってしまおう」と意を決して橋川さんの後ろにいた数名の後ろに飛び乗ってしまう。
いきなり今までのペースとは異次元の世界に突入。どうやら橋川さんは並み居る実業団選手の集団から単独で抜け出したみたい。この集団に飛び乗った次の周回は何と平均43Km/hオーバー。その後も平均42Km/hという高速で周回を重ねます。私も橋川さんを含めた3,4名に加わってローテーションを組みます。その中で
橋川さん:「ねえ、俺と同じ周回?」
私:「いや、周回遅れのはずです」
橋川さん:「距離はどれくらい?」
私:「メーター読みでxxKmですね」
橋川さん:一旦自分のメーターを見ながら「それじゃあ、確かに俺がラップしているね」
なんて会話していました。

それでも若干ラップタイムが落ちた13周目のヘアピンで後ろから実業団選手を中心とした集団に吸収されて橋川さんの逃げはお終い。その後で一緒にローテーションしていた一人一人に「ご苦労様」と声を掛けながら走る橋川さんの姿がありました。後ろから来た集団もそれなりのペースで追ってきたようで田代さん@ブリジストンアンカーは「もうちょっと遅く走ろうよ」なんて集団に声かけていた。

時折集団の前に出させてもらって全日本クラスの面子を後ろに従える、という耐久イベントならではの仕事をさせてもらいながら平和にラップを重ねていたけど、ある周回で前から怒鳴り声がする。見ると橋川さんが集団から離れて横にいる数名の実業団選手に何やら怒鳴っているみたい。あまりの平和なレース展開に集団にカツを入れていたと判断しますけど、実際のところどうだったんでしょう。

16周目の最終コーナーでなるしまの人がペースを上げたのをきっかけに一気に集団が活性化。何とか食らい付いたけど、次の周回のネッツコーナー手前で集団中程で一人が落車。それで中切れを起こしてしまって前は行ってしまいました・・。まあ、既にそれなりにキツイ状態で集団の前にいられなかったので自業自得でしょうか。

同じように千切れてしまった人たちを何とか捕まえて周回を重ねます。それでも次第に集団は小さくなってしまい、最後は3名ほどしかローテーションせず、後の面子はまったく前を引かない状態に。そうなるとラップタイムは落ちる一方。しまいには誰も前に出てこなくなってしまう。ラップも7分40秒過ぎの芸術的なほど安定したペースだけど、このままではジリ貧。何とかしたいなあ、と思っていても自分の力だけでは如何ともし難く。そして飯島美和さんの場内アナウンスは「問題があって最終周のアナウンスが出来なくなりました」なんて事を言っている。しっかりと自己管理して周回せねば。
そんな状態のときにようやく良い集団が後ろから来ました。

喜んで集団のお尻に付く。でもそれまでの一定ペースから比べると (当然ながら) わずかながら速いその集団でも結構付いていくのがきつい。そしてその集団も次第にペースが落ちてきて結局さっきと同じようなペースに落ち込んでしまう。
そろそろ腰に違和感を感じ始めて自分から集団を離れて前に行ってしまうほどの元気は無い。とうとう7分59秒までラップが落ちて限界が見えかけた時に再び橋川さん率いる電車が到着。私を含めて3名ほどが橋川列車に乗車。
前半の橋川列車では私でも何とか牽引役を勤められたけど、今度は金魚の糞状態で橋川さんについていくので精一杯。他の人も一度も前に出られず。橋川さんは先頭固定で引っ張りながら私を含む皆に「あと何周?頑張ってついてこいよ」との言葉を掛けてくれて非常にありがたかったです。
金魚の糞1号:「多分、次の周で終わると思うけど、よく分からないんですよ」
橋川さん:「完走できなければ困っちゃうから、もう1周しようよ」
金魚の糞1号:「・・・・頑張ります」
金魚の糞2号(心の声):「おいらは彼 (1号) にラップされているはずだから・・・あと2周かい!」

個人的に最終周にした周回も必死に付いていって最後はストレートに入ったところで集団から離脱してゴールを目指す。
私:「引いていただいてありがとうございました。助かりました」
橋川さん:「どういたしまして〜」
あらら、橋川さんの後ろが大変なことになっているよ。新たに10名くらいが繋がっている。この時点で5時間22分あたり。レース前に目標にしていた5時間40分を大幅に上回れて良かった良かった。(結局、45周回しちゃったようで実際のゴールタイムはこちら )
今回はスペシャライズド・ターマックカーボンにフルクラムRacing1を装着して臨んだけど、練習でこのホイールを使った時やへたれたレースでは感じなかった推進力を感じます。脚が残っているうちは素晴らしく良いホイールですね>フルクラムRacing1。

レースの終盤に曇りがちになってからかなり体感温度が下がってきてウォーマー越しにも寒さを感じる位でした。と言う事は走っていないときはもっと寒い、ということ。FISCOが富士山の麓であることを忘れていて着替えは車内に残したまま。車の鍵はまだ走っている藤井さんが持っているはず。やはり200Kmも走ると消費カロリーが多かったようでかなりの空腹状態に加えて汗をかいた体に寒さはつらいです。
既にレースを終えていた田中さんや小暮さんと一緒にレストランに退避。財布も車内に残したままだったので、お金を借りてカレーを食らう。ようやく人心地付いた気分です。
新装されたFISCOはトヨタが改装しただけあってなかなかの充実度。カレーは900円と高かったけど具もよく煮込まれていたし、辛さも合格レベル。他にもトイレ設備が一新されていて便座が暖かかったり、エアーシャワーも設置されていて、さすがは世界のトヨタ。

レストランを出て次々と帰ってくるチーム員を出迎えるけど、再び寒さが襲ってきました。完走者がもらえるポロシャツを着てもまだ寒い。ようやく藤井さんから車の鍵をもらって速攻で駐車場へ。とりあえず風邪は引かなかったけど、危ないところでした。
帰りは足柄SAでカツ丼を食べて東名の25Km渋滞を過ぎたらもう21時。藤井さんに家に送ってもらって22時。皆様、大変ご苦労様でした。


既に書かれている参戦記の多くで参加者のレベル差が激しく違うこの手の耐久イベントについて嫌悪感を示していますけど、個人的にはこういうイベントの必要性を感じます。多くの人がこのような混沌状態の経験を重ねていけば近い将来には次第に秩序が生まれるはず、と楽観視しています。そういう速い人の走りを見て一念発起する人もいる可能性もあるわけだし、何より雑誌やネットなどで見聞きする有名人 (トップ実業団選手や一部のハイ・アマチュア選手) と一緒のコースを走って自分と比べてみたい、というある意味ミーハーな人もいるわけで、そういうニーズにも応えないと自転車レースが閉鎖的な世界になっちゃいますよね。
それなりに走れる人は余裕もあるはずなので事故を未然に防げるように立ち回るしかないし、他の人に走り方を啓蒙する必要性もあるんでしょう。(いくら余裕があっても避けられない事故もあるけど・・・残念ながら)


今回のラップタイムをまとめて見ました。

周回

Lap

1

0:09:47

2

0:06:38

3

0:06:35

4

0:06:28

5

0:06:49

6

0:06:51

7

0:06:41

8

0:06:04

9

0:06:13

10

0:06:11

11

0:06:12

12

0:06:27

13

0:06:20

14

0:06:27

15

0:06:23

16

0:06:19

17

0:06:16

18

0:06:52

19

0:07:07

20

0:07:09

21

0:07:09

22

0:07:05

23

0:07:13

24

0:07:26

25

0:07:45

26

0:07:23

27

0:07:17

28

0:07:39

29

0:07:43

30

0:07:43

31

0:07:41

32

0:07:42

33

0:07:43

34

0:07:46

35

0:07:45

36

0:07:24

37

0:07:31

38

0:07:34

39

0:07:48

40

0:07:45

41

0:07:59

42

0:07:19

43

0:07:16

44

0:07:18

45

0:07:20


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