2005年5月15日

茨城県自動車安全運転センター −ひたちなかスーパーエンデューロ

昨年もこのレースには参加しているけど、あまり展開もなく単調なレース だったので、基本的にレーススピードで距離を伸ばす練習の1つと考えていました。でもあんな展開になろうとは・・・

天気予報によるとこの日は曇り、時々雷雨という何とも微妙な天気。先日の筑波で落車して大破した前輪は引き続き井上さんからの借り物ディープリムホイールをそのまま持ってきているので、傷物にしないようにしないと。7時に同乗の高橋君を拾って出発。常磐自動車道にかかった頃から雲行きが怪しくなってきて土浦近辺で小雨模様。すぐに雨のエリアを抜けましたが、この先が大いに不安です。GW直後で渋滞が皆無だった事もあって時間が余裕だったので北関東自動車道を通らず、那珂ICから一般道アプローチ時にコンビニに立ち寄って補給食などを調達してから会場のひたちなか自動車安全センターに9時半頃到着。
会場では先に到着していたスキップ 御一行様と歓談したり、御無沙汰の高橋さん@ISUZU C.R.C(平地は苦手、と言っていたのに最終的に3位!)と話して時折思い出したようにストレッチしながら時間を潰す。どうせ最初からペースが上がることはないだろうからウォームアップも無しで良いでしょう、と思っていたのは結果的に失敗でした。

12時に4時間の部がスタート。天気も陽が出てきて暖かくなってきたけど、念のためにアームウォーマーをつけて出走。これが最後に効きました。
昨年よりも風が弱いようで最初から7分ちょっと/周で大集団が進みます。それに逃げを試みる人も結構いるようでホストチームのYOU CAN SPECIALIZED の抑えも効かない状態。最初の2周はこんな状況に泡食って集団中盤でモタモタしていたんですけど、3周目に入ってからソロソロと集団前方に移動。4周目の最終コーナーで前に6名ほどが少し集団から離れ始めました。そして集団の先頭で数名がお見合いしているのを見て一気に加速して前に追いついて・・・そのまま逃げ集団形成。

メンバーはYOU CAN2名(山根さんとあと一人は失念)、浜頭さん@かねこれ〜しんぐ、大野さん@VC SPLENDOR、C.S.C.O2の人、セマスレーシングの人、そして私の7人。山根さんはスキップの練習会で数回一緒に走ったことあるけど段違いに強いし、もう一人のYOU CANの人も当然、同じようなレベルのはず。そして浜頭さんと大野さんもやはりJCRCのSクラスでBR-1でも走る強豪且つ有名なレーサー様。こんな面子の中に自分がいて良いんでしょうか?
多少の気後れを感じながら周回しますけど、アップ不足もあってローテーションに入るのもきつい。それでも"30分でも良いから付いていこう"と気合を入れての走行。幸いに風はまだ弱く後方との差は徐々に広がっている模様。YOU CANの二人は逃げている間も余裕があるようで時々山根さんが先頭固定で強烈に引きます。次第にC.S.C.O2の人が、そしていつの間にかセマスレーシングの人もいなくなって5人での走行。1時間を過ぎた頃に山根さんから「岩佐さん、大丈夫ですか?」と声をかけられても「き、きついです・・」としか答えられません。
後で聞くと最大で3分以上の差を後方集団とつけたようです。実際には後方との差がわからずに黙々とペダルを踏むだけでした。こんな時にプロのレースみたいに集団との差を知らせるバイクなんかが来てくれればもっと励みにもなるんですけど、そこまで望むのは無理でしょうか。

逃げが形成されて1時間、すなわちスタートして1時間半を過ぎた辺りから風が少しずつ強くなってきてそれまでの7分前半/周から7分中盤〜後半/周までラップが落ち始めます。次第に自分の足も限界に近くなってきてローテーションで後ろに下がりながら山根さんに「もう限界みたいです」と伝えて「無理しないで下さい」と言われた直後に山根さんが再び先頭固定で向かい風の中をペースアップ。中切れしないように何とか付いていきましたが、次の自分の先頭交代の順番が終わったらもう駄目、付いていけません。自分たちの集団のすぐ後ろについていた周回遅れの数名の後ろで少し休憩したら多少復活してまた集団に復帰。でも再び山根さんがペースを上げたらもう本当に駄目でした。
小さくなっていく後姿を眺めながら、"後方集団が追いつくまでに休もう"と後ろを振り返ると・・・何とあれだけ頑張って差を広げようと走ってたのに後方集団がすぐ後ろに迫っているじゃないですか。先頭集団から千切れてわずか半周後に後方集団に吸収されてしまいました。この時点でスタートから2時間。
追いつかれた集団を見ると合計30人くらいでしょうか。もっと人数が多いと思っていたんですけど、逃げが決まったすぐ後にかなり大きな集団落車があったようで人数が減ったみたいです。で、集団に吸収されてすぐになぜか集団前方でペースアップ。少しは集団内で休みたかったのにそれを許してくれないようです。ペースアップの原因はさっきまで私がいた小集団が前に見えた為。何人かが「前に見えているぞ」なんて言いながらガンガン踏みまくっていました。そして私が集団に吸収された次の周で逃げていた4人も捕まってジ・エンド。もうちょっとYOU CANが後ろの集団を抑えてくれていると思ったけど、よく考えると同じ時期に行われているTOJに参加ではなく、こんなレース(失礼)にBR-1の上位レベルの人達がホストチームとは言え参加しているんです。モチベーションの高低は言うまでもない状態でチームプレイ等期待できない話だったのかもしれません。

集団が1つになってしばらくしてボトルを取ろうと手を伸ばした時にフレームにつけているゼッケンにボトルが当たって落としてしまいました。即座に手を挙げて「ボトル落とした!」と叫んで周りには知らせるけど、当然周囲から湧き上がる罵声、怒号の嵐・・。当然自分が悪いので甘んじてその声を聞く。でも直後に一人が「言い過ぎました。ごめんなさい。」と謝りに来たのにはちょっと驚き。もしかすると私がこんな形でワールドワイドにレポートしていることを知っている or 他の人に知らされて恐れ(?)を為したのか。もしそうならこんな駄文も少しは役に立っている(?)のかも。

それにしても昨年と違って引き続き集団の活きが良いです。頻繁にペースアップして逃げを試みる動きがあるし、それを抑える動きも活発。しかしもう逃げに対応する、というよりその際のペースアップに何とかついていくのみ、という状態になってしまいました。後でデータを見ると、それまで平均心拍が160以上だったのが2時間半を過ぎた辺りから150前後になっています。そして最高心拍数も逃げているときの175以上だったのに比べて最後は160が精一杯。思ったよりも最初の2時間の逃げで体力を消耗しています。
そしてとうとう7,8人の逃げが決まってしまいました。その時はもう集団の前を維持する事も出来ずに中盤で行ってしまうのを見送るばかり。そしてこれがかなり決定的であるのも何となくわかりましたが、ローテーションの流れで集団の先頭を引いて下がるときに両足太ももが痙攣しそうになるし、お尻は痛いし、と前に行ける要素は減っていくばかり。どうすることも出来ませんでした。後は無事に4時間を走り切るようにするしかないみたい。

3時間経過して次第に風が強くなってきて、上空の雲が厚くなってくると共に一気に気温が下がってきました。そしてとうとう残り30分の時点で雨がぱらつき、残り20分の時点では雷雨になってしまいました。天気予報、的中したようです・・・気温が下がるのと一緒に前を追うべき自分たちの後方集団のペースも落ちてしまいました。腿の痙攣は治まったのでストレートで集団の前に出ても他の人も疲労のためか積極的なローテーションではなかったようです。
最後は雨が強くなってきてジャージに染みるくらいになった状態で集団後方でゴールラインに流れ込んで32周回で終了。

急いで車に戻って着替えを始めましたが、体が細かく震えてしまって時間がかかる。レース中の補給は参加賞のBCAA飲料500ml、水500ml、パワージェル×3だったのですが、それではエネルギー切れだったようです。あわてて高橋君を乗せて会場を後にし、近くで見つけたマクドナルドでビックマックセット(ポテト、ジュースはLサイズ)とアップルパイ、コーヒーを食してようやく落ち着きました。

レースを振り返ると、あの豪華な面子の中で逃げに加われたのは大きな経験だったけど、あれを維持しなくてはいけません。そして長い時間、長い距離を乗り込む練習が足りていないですね。とは簡単に書けるけど妻子持ちには実行するのは難しいなあ。何とかしないと。

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