2007年10月14日

JCRC第九戦群馬CSC

結果 DNF/50人出走

先週に続いて連続のレースです。先週は持久系の走りで結果を残したけど、展開的にはさほど波乱は無かったレース。でも持久力だけではもっと動きが激しくなった時には対応できない。レースを読む洞察力、勝負を決める展開力も兼ね備えないと他の猛者たちには太刀打ちできないんです。
今回のレースでは今までの自分に一番欠けている展開力を実戦の場で養う絶好の場、と位置づけていました。

今回のAクラスは12時半過ぎにスタートなので、さほど早く現地入りする必要は無い。とはいえ、8時にスタートする午前組の応援や自分達のレースの4時間前にそれなりの食事を食べておきたい、という考えで8時前に群馬CSC着。月夜野ICを降りた時の気温表示はなんと6℃!風がなかったから凌げたけど、参加賞である豚汁を早くも欲しくなるような気温です。
午前組が走っている間に徐々に午後レース参加の知り合いが到着。お互いに調子を探りあいながらの歓談をしつつチーム員他のレースを観戦。昨年までは一部に脚とクラス分けの不一致があって圧倒的な力を見せ付けられるレースもあったけど、今年はそれは無かったみたい。JCRCのクラス分けが以前より上手く機能していたんでしょう。毎度のことながらJCRC他のスタッフの並々ならぬ向上への努力に敬服します。

午前のレースがあらかた終わってそろそろ自分達の番です。着替えしてローラーをこぎ始めたのが11時過ぎ。最初は朝からの寒さで動きがぎこちなかったけど、130bpm前後でこぎ始めて10分もすると別人のようにペダリングがスムーズになります。前回のJCRCでウォームアップをせずにいきなり高負荷をかけてしまったのは、やはり無謀だった、と今更ながら実感です。でもいつものことながら始めて5分で飽きてしまい、15分で嫌になってしまう。ここで止めてしまうと後のレースでもっと辛くなるので5分だけ我慢してから最後にアウタートップでもがいて心拍を85%近くまで上げて終了。
召集時間の少し前に受付に向かったら、JCRC役員の方が近寄ってきた。どうやら私が受付をした時に受け取ったセンサが他人のものだったらしい。慌ててフロントフォークについているセンサを渡して役員の方が持っていた私のセンサに付け替えてスタート地点に向かいました。センサに名前付きのシールが貼ってあったのに確認しなかった私が悪かったです。申し訳ないです>関連各位。

スタート地点に出向くとなんですかー、ここはなるしまとオーベストの合同練習会ですか?なんと9人のなるしまと6人のオーベストが勢ぞろい。これは少なくとも序盤はこの2チームに仕切ってもらわないと、というよりチョッカイを出したら怒られそうじゃないですか?状況に応じて走りを変えて行きましょう。

最初にSクラス、4分後にSSクラスがスタートして次はAクラス。スタートしてクリートがはまらずにあっという間に集団最後方付近まで下がってそのまま下りに突入。前には先導バイクが集団を抑えながら走っているので、ペースは抑え目。下りながら少しずつ集団前方まで移動して、さあヘアピンから先導バイクが離れてレース開始。
どうせ最終周回ではアウターだけで心臓破りを走る必要があるので、"元気なうちに"様子見でアウターのみで走ってみる。すると5,6人と一緒に集団から少し離れ気味になったので、そのままペースアップしてそのまま1stアタックになっちゃった。抜け出た面子は少し戸惑い気味で意思統一もできていなかったので、ホームストレートで捕まってしまう。この展開は昨年の群馬100Kmレースと同じだったのでまあ予想通り。この時に追ってきた集団の先頭付近になるしまの方々が少なかったのを見てしまったのがこの後の展開に影響する事になる。

2周目以降はおとなしく集団前方から中盤で走ります。その中では最年長の風さん@オーベストが生きが良くて結構先頭を引く場面が多かったようです。1周目のラップは計測し忘れたので、2周分のラップのみで19分17秒。3周目も9分42秒と速くも遅くも無いペース。まあ想定内です。
4周目になって心臓破りの手前から2人が逃げているのが見えた。この時点ではまだ見逃す雰囲気が強かったし、集団を見ても追走の動きは見えない。一応、どういう展開になっても良いように心臓破りでは前方に移動して大きく右折すると前との差は30mほどだったか、それでも結構マジに踏んでいる雰囲気が感じられる。それを見た瞬間に自分の中で何かが弾けた。

ギヤはインナーのままだったけど、一気に踏み込んだら切れ味鋭く(当人比)集団から抜け出すことに成功。すぐにアウターに入れて既にバックストレートの下り区間に入りつつある前2人を単独で追走開始。ホームストレートに向かう最終左カーブで2人に追いつきざまに「行くぞ!」と一声かけて更に加速。この周回は9分26秒。
一緒に逃げたのはオーベストのモズク君とあと一人。逃げに最大勢力であるなるしま勢がいないことが気になったが、それまでの展開を考えると大人数のなるしま軍団とはいえ追走の可能性が低いように思えた。レース前にエースとアシストを決めていれば別の話だけど、このレベルの草レースでそんなチームプレーは展開できないはず。そうなるとまだレース序盤であるこの状態で追走されても少し我慢すれば集団が追うことをあきらめるはず。それまでに出来るだけ集団からの差を離すべく2周、あるいは3周を全力で逃げ続けよう、と決定。
ヘアピンを過ぎて他の2人に「登りはイーブン(ペース)で、下りは全力で逃げるぞ」と声を掛ける。心臓破りで応援してくれた午前組のKMCチーム員に後続との差を測るように依頼して更に周回を重ねる。9分24秒。よしよし、このペースなら9分45秒前後と思われる集団からこの周回だけで20秒前後は稼いだはず。次の周回もこのペースを維持して1分以上に差を広げるべく再び他の2人に声を掛けます。
モズク君はさすがになるしまと並ぶ最強クラブチームで鍛えられているので、積極的に走っているが、次第にもう一人の雰囲気が厳しくなってきた。下りでは前に出てくれるけど、登りでは少し遅れ気味になる。この時点ではまだ一人でも人数が多いほうがありがたいけど待ちすぎると後続との差が縮まってしまう。バックストレートで待っていたチーム員から30秒差であることを聞く。あれれ、案外差が開いていないな。でももう少し頑張って1分差になれば集団もあきらめるはず、と気合を入れなおす。9分28秒。
ここでとうとう遅れ気味の彼氏が下りでも前に出られなくなってきた。こうなったら2人で行くしかあるまい。腹をくくってモズク君と2人で先頭交代を繰り返しつつバックストレートで差を聞くと40秒差。思ったよりも差が開いていない焦りを感じ始めた。9分39秒。

通常、Aクラスレベルの集団は9分40-50秒で周回し、中盤以降に10分/周になるケースが多い。しかし、逃げ始めてから9分20秒台のラップを連発したのに差が開かないのは、集団が逃げを泳がす位置でコントロールしている可能性が考えられる。そこまで統制の取れた動きをこのクラスでこなせる可能性は一つだけ、すなわち人数の多いチームが集団をコントロールしていること。でも逃げの前の状態ではそこまでの動きはありえないと思っていた。審判の役目をこなす先導バイクがこちらについているので、後方の集団で何があっても当人たち以外はわからない状態になっていたのかも。細かく考えても仕方ないので、全力で逃げを続行するしかないな。差は少し縮まって30秒差。
ラップタイムが遅くなったとはいえ、まだ通常の集団であればこれでも差が開くはず。このまま全力で走っていては最後まで逃げ切るのは無理なので少しペースを落としてみる。しかしバックストレートで聞いた差はなんと20秒差だよ。これで確実に集団が逃げとの差をコントロールしながら走っていることが明確になった。ならば、再びペースアップして追走の意欲をそぐしか逃げ切れないのはわかっているけど、ここまでの無理が影響してきて辛くなってきたな。9分42秒。
モズク君に再び声を掛けて下りでは全力、登りも若干のペースアップ。その甲斐あって今度は再び差を広げて30秒差。しかしこの周回で更に遅れて9分49秒になってしまったせいか、ホームストレートの交差する部分で聞かされた集団とのタイム差は20秒になっていた。
この頃から次第に脚に力が入らなくなってきた。そしてとうとう次の心臓破りをモズク君から少し遅れ気味に右折する直前に後方から声援が迫ってきた。これでこの逃げもジ・エンド。後方を見ながらゆっくりと心臓破りをクリアするとあっという間に飲み込まれた。バックストレートで知り合い各位から「お疲れ」という声を掛けてもらいつつ集団後方に下がって休憩を試みる。10分30秒。
下りで集団内にいると楽だわぁ。久しぶりに味わうこの感じ。でも序盤と違うのは脚にたまった乳酸の確かな感触・・・。ヘアピンを過ぎて上り区間に入った瞬間に集団内に留まるのが厳しいことを実感し、そして心臓破りで集団から遅れ始めるとあっという間に気持ちも切れて一人蛇行気味に登ります。そして一人でゴールラインを超えてキャップを脱いで本日のレースは終了。

脚は完全に終わっています。そして逃げの途中では余裕があると感じていたはずの心拍もレース後にデータを見ると逃げているときの平均心拍は165bpm前後、集団内で走っている時の平均心拍は140bpm台と比べて相当に負荷がかかっているのがわかります。

その後は観戦していた知り合からと逃げについて聞かれたり、まだ走っている方々を応援してから車に戻って着替えて再び観戦。
さっきまで一緒に逃げていたモズク君が相変わらず先頭集団の前方で走っていたり(すごいぜ、強いぜ)、S/SSクラスの駆け引きが繰り広げられる様を見ながら「完走したかったな」という想いがこみ上げてきます。
Aクラスがゴールしてからモズク君の健闘を称えようと近づいたら他の人たちから「良い逃げを見せてもらいました」とか「アツい走りでしたね」などと言われたよ。一緒に走っていた違うチームの人たちに認めてもらえるなんて滅多に無いことだから嬉しかったです。

でもやはり完走したかったな。

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