98年8月1日
茨城県筑波サーキット−筑波夏の8耐
春は天気にやられた形になってしまったが、夏の陣は酷暑の中でのレースになった。
いつもの事だが、私はスタートと最終走者を務めた。今回は全体的に落車が少なかったように思えた。筑波のコースは車のレースに使われるだけあって、道幅が広く非常に平坦で舗装も良いし、都心からも近い事もあって、400チーム以上の多種多様なレベルの人が多く参加している。言い換えれば、参加するための敷居が非常に低いとも言える。ということは、それなりにレベルが高いチームから本当にお祭り気分で参加しているチームまでレベルの差が激しく異なるのに、それほど広くないコース(1周2km)で一緒に走っているために走行速度が20km近く違う事もあり、非常に怖い思いをする時がある。今回は落車が少なかったが、敷居の低さとレベルの兼ね合いを今後どのように折り合いをつけていくかが課題と言えるだろう。何だかんだと書いてしまったが、このレースの最大の魅力は夜に迎える最後にある。終了30分前にはピットに入る口を閉鎖してしまうため、最終走者は最低でも30分以上を走らなくてはいけない。この時、閉鎖されたピットロードは最終走者を応援する大勢の観客で埋め尽くされ、ホームストレートを時速45kmでカクテル光線の中を走り抜ける時はまるで自分がヒーローになった錯覚に酔いしれる瞬間である。この瞬間がたまらなくカ・イ・カ・ン。